らくたんとツァーリパン

「らくたん」も「ツァーリパン」も、なんのことやらわかりません。
夢うつつから覚めたときに、意味のわからないことばが残っていることってありませんか?場面も何もなく、ただへんな単語が残って、もともと意味がないので書き留めておかないと忘れてしまう。たまたま書き留められたものを自分宛にメールしておいたものが「らくたんとツァーリパン」で、一連の句になっています。

「らくたん」は「落胆」ではなく、「らく」にアクセントがあり、「ノンタン」とかと似たような語感。
「ツァーリパン」も「ツァーリ」部分にアクセントがあり、ひょっとしたらロシアとかの、あの「ツァーリ」(皇帝≒カエサル、シーザーと同じ意味)と関係があるかもしれません。ちょっと前まで「酔どれ列車、モスクワ発ペトゥシキ行」っていう小説読んでたし(ツァーリはほとんど出てこなかったと思うけど)。でもパンくっつけちゃったらなにがなにやら。

かっこよく言うと、象徴界優位の無意識の中で起こりがちなことで、音(シニフィアン)だけがあってそれに伴うイメージ(シニフィエ)がない状態、ってことになるんだと思う。

「シリツ」してください

最近読んだ本からささやかな発見です。
僕が大学生の頃からたまに読んでいる田中克彦さんの本「ことばとは何か」160頁より。

ーもう30年ほど前に入院していたとき、私の同室の比較的若い患者さんたちは「手術」のことをだいたいは「シリツ」と言っていた。

とある。そして、「手術」という漢字の知識がひろまることによって『人民の創意発明になる、「シリツ」という立派な単語』が失われていったのだと説明しています。ここでいう創意発明とは、発音しにくい「しゅじゅつ」を「シリツ」と言い換える、ということをさしているのだと思います。30年ほど前っていうのは、ここでは1970年代くらいのことのようです。

こういうことをどう捉えるかっていうことについては、田中克彦先生の本を読めばたいへんわかりやすく面白く、いろいろ考えさせられて、読むたびにたくさんの発見や気づきをいただけます。
僕がここで発見したと言っているのは、これらの本の内容からしたら大変ちっぽけなものです。

「シリツ」と言えば、アレが思い浮かぶ人が多いんではないでしょうか。

「シリツして下さい」

つげ義春「ねじ式」の「先生!シリツして下さい」っていうあの有名なせりふの「シリツ」という単語の部分は、あんがい当時はふつうの言葉だったのだなあと、それを僕らくらいの世代の人が読むと、もともとなかった、シュールさみたいのを余計に加味して味わってしまっているものなのだなあと思ったのです。いずれにせよ僕の推論の域を出ませんけど。
逆に「ねじ式」のほうがルーツってのは、さすがに考えにくいでしょうか。図書館などでがんばって調べれば以外とすぐにはっきりするかもしれません。
あるいはすでにつげ義春研究本とかに出てるかもしれません。

携帯の作法に「もぐもぐ」はいかが?

拙者ムニエル「悪い冗談のよし子」が迫ってきましたよ、いよいよ来週末からです。稽古場は盛り上がっております!チケットも今ならまだ買えます!

そんな状況でも稽古場でのアップのときなんかに、山岸さんなどはいつものようにギャグを発明しているのですが、今日聞いた発明は、僕はひょっとしたらこれは、ギャグを超えた、リアルに実用的な発明ではないかと感嘆してしました。「山岸さん天才だ!」と思いました。
それはどんなことかと言うと(山岸さんが言った時はギャグでしたが僕がここで書いた時点でギャグではなくまじめな提案ですので)

携帯などの電話に出るときに、「もしもし」の代わりに「あたふた」とか「どぎまぎ」とか「もぐもぐ」などと言ってしまうのです。

どういうことかというと、つまり電話に出る瞬間の状態が

  • あわててたり急いでいる途中だったら「あたふた」「いそいそ」
  • 食事中の時は「もぐもぐ」
  • 電車に乗っている時は(出ちゃダメですが)「ガタゴト」
  • 告白電話では「ドキドキ」「どきまぎ」
  • イライラしてたら「イライラ」
  • 酔っぱらってたら「フラフラ」
  • 寝てて起こされた時は「グウグウ」
  • どんな話か楽しみな時は「わくわく」

というふうに出るのです。いろんな使い方が出来そうです。 続きを読む 携帯の作法に「もぐもぐ」はいかが?

辛い卵焼きだった

ニラ入り卵焼き作って、なんか塩からいなーと思いながら食べ切って。そのあとに餅を焼いて砂糖醤油のつもりで食べたらそれもからかった。そこでやっと、塩と砂糖をあべこべに入れてしまうというごくごく初歩的なミスをしてたことに気づいた。なんだろうねもう今さら。甘い卵焼きと甘い磯辺焼きが食べたかったのにことごとく裏目に出たようです。
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